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サークルキャラ差し込み
  • shoooori

[#011]人物の目線や配置に意味を持たせる

今回は、画面上のキャラクターの位置関係や構図による意味の変化についてまとめてみます。これは通常シーンよりも一枚絵(CG・スチル)において、印象的なシーンを作る際に気をつけると良い内容です。


通常の立ち絵とは異なり、一枚絵ならではの変化をつけられる内容として、以下のようなものがあります。


1.人物の向き(身体・顔・目線) 2.人物の姿勢(立ち・座り・寝る)

3.人物の位置(一列・斜め・コの字・ロの字・前後・高低)

4.遮蔽物の有無(戸口・壁・窓による境界・障害・額縁)

5.小物の有無(奥行きを出す・象徴ショット)

6.カメラの位置(人物との距離・アイレベル・傾き・被写界深度)


これらの組み合わせについて、いくつかの例から見ていきたいと思います。


<職業的な立場>

条件:人物の向き(身体と顔の向きが異なる)+人物の姿勢(座り)+カメラの位置(フカン)

保健室の扉を開けたらお仕事中の先生が振り返って話しかけてきた、といった状況説明的なシチュエーションに向いています。

<権力>

条件:カメラの位置(アオリ)

教育指導の先生にお説教をされた・・・というような、力関係を強調するようなシーンに向いています。

<居心地の悪さ>

条件:人物の向き(2人の目線が交差し、その間に挟まれている)

2人の人物の目線が交差していると、対立関係を強調することができます。その間に挟まれていることで、板挟みになっている感じが出ると思います。

<談合>

条件:人物の向き(全員異なる方向)+人物の位置(ロの字)

秘密の談合を行なっている様子。顔の向きがバラバラであることで、グループショットに動きが出ます。

<立場の違い>

条件:人物の位置(立っている人物と座っている人物)

補習を受けているシーン。立ち位置を明確に分けることで、教師と生徒の立場の違いを強調します。

<心の落ち着かなさ>

条件:人物の位置(坂による高低差)+小物の有無(学生鞄や草を手前に配置することで奥行きを出す)+カメラの位置(画面を傾ける)

画面が傾いていることで不安定さが出ます。また、他の人物に対して相対的に低いところにいることで、心が沈んでいる状況であることを暗示します。

<心理的距離>

条件:人物の位置(階段を使って高低差を出す)+遮蔽物の有無(階段の手すりが間にある)

高い位置から見下ろされていることで、プレッシャーを与える側と与えられる側という関係性が強調されます。また、階段の手すりが遮蔽物となっており、2人の心の距離に壁が存在していることが分かります。

<心の壁>

条件:人物の向き(互いの方を向いている)+遮蔽物の有無(本棚に挟まれている)

互いの方を向いているのに、本棚に挟まれて目線が合っていない様子。2人の心がすれ違ってしまっていることを示します。

<心の傷>

条件:人物の向き(左を向いている)+カメラの位置(被写界深度を浅くする)

人物が左を向いていると過去、右を向いていると未来を見ている・・・という法則があります。周りに人物がいる状況で被写界深度を浅くすることで、集団から孤立し、自分の世界にこもってしまっている印象を強調できます。

<秘密の共有>

条件:人物の向き(カメラに背を向けて、2人が同じ方向を向いている)

2人が同じ方向を向いていることで、目的を共有している関係であることが分かります。また、カメラに背を向けていることで隠れ見ているような印象が生まれ、転じて、秘密を共有しているようなシーンに向いていると思います。

これらは一例ですが、実際の映画やアニメを参考に抽出したものでもあります。各シーンで説明したい状況や意味は異なり、その都度人物の配置や構図を考えていく必要があるので、今後もこういった演出のための引き出しを増やしていきたいと思います。

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